絶対の1日    【齋藤 進】

大川の山深い上流域にその川はあります。

一週間ほど前にこの渓谷に足を運んだ友から3~4cmのバッタの異常な生息数を聞いていましたが、
その彼は河川環境の変異やそれを取り巻く自然界の小さな変化をつぶさに観察することができる釣友。
彼の的確なフィールドの情報から、台風11号来襲の前日、8月10日の釣行を敢行しました。

この渓谷は深山の谷のため、数日前に累加雨量40mmほどの雨で急速に水位が上がり
樹海の中を蛇行しながら進む流れは周囲の笹や蕗のなぎ倒しながら流れたようでした。

その4日前までは渓谷に降雨が無いため、
“3日ではキツイが4日あれば何とか釣りが出来るまでに回復する”と言う過去の経験と、
翌日には台風の影響で相当量の雨量が予想されることもあり
この日が『絶対の1日』になると確信しました。


渓谷の流れは予想通りで、濁りは無いものの少し流れが強くなっていました。

この流れに馴染ませるためのミノーのサイズとウェイトがポイント。
最初は50mm/4gのバルサミノーで挑むものの、少し深度が足りずに魚影が追うもヒットまで至らず、
100mほど遡行しても状況が変わらないため、攻め手をかえることにする。


先ほどから無数のバッタが水際や蕗の葉の上に見え、友人から教えてもらったキーワードを思い出す。
最近手に入れた、バッタえびせんはこの状況下では厳しい、しかしダリア45ssのイナゴカラーがこの日
獅子奮迅の活躍を見せる。

さいとう1
45mm/4.5g、この渓谷の急な流れにも的確な震度を保ちながら距離の短い流程のなかでシッカリと演技してくる。
この日の大型のヤマメたちはイチコロでした。


齋藤3


どのヤマメをみても驚くほどパンパンの魚体で、昼過ぎまで緊張の連続を堪能しました。
途中で針先が甘くなったため数度のバラ氏がありましたが、最後はパロットカラーでこの『絶対の1日』を締めくくりました。
齋藤2

この日のベスト3は、34cm、31.5cm、28cm。
長さもさることながら体型のよさに驚きました。